サステナビリティトップコミットメント

「Social Value」と「持続可能で
幸福な社会実現」の一体化を図り、
社会の役に立つTDKグループを目指します。

TDK株式会社 代表取締役社長石黒 成直

デジタルとエネルギーの転換期を捉える

現在、世界は大きな時代の転換期を迎えています。産業革命以降、人々は化石燃料の利用で暮らしを豊かにしてきましたが、地球温暖化や化石燃料の枯渇といった問題が深刻化する中、従来とは異なる新たなエネルギー社会の確立は不可避となっています。一方で、IoTやAIの著しい発展は、情報伝達のあり方や産業の形を大きく変えてきました。過去4年間に世界で出荷されたスマートフォンは約60億台、25億以上のアカウントともいわれるSNSが世論の形成すら左右する社会で私たちは生活しているのです。
こうした大きな潮流は、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)とエネルギートランスフォーメーション(以下、EX)として捉えています。DXとEXはエレクトロニクス抜きに成し遂げることはできず、この分野で事業を営むTDKにとっては、社会に貢献していくための「宝の山」がここにあると私は考えます。
DXについては、「インダストリ4.0」にも掲げられている、デジタルデータを活用したモノづくりの最適化に取り組みます。これにより、エネルギー・資源・時間などのあらゆるロスを削減するとともに、「ゼロディフェクト品質」の実現へとつながります。当社自身がデジタルトランスフォームしていく必要があり、それらはすべて社会に還元される価値にもなると考えています。
またEXについては、TDKは少ないエネルギーで効果を最大化するエネルギー変換効率を追求してきた電気と磁気の会社です。今後も独自技術により消費エネルギーの低減を追求しながらも、単に化石燃料を自然エネルギーに置き換える発想だけではなく、基本となるのは「できるだけエネルギーを使わない」ことを探求することが重要と考えます。便利で豊かな社会づくりに貢献するためには、部品をつくる私たちだけではなく、システムやハードウエアを担う企業との協働も必然となるでしょう。

「すべての人々にとって持続可能で幸福な社会の実現」を目指す

米中の貿易摩擦や中国経済の減速、英国のEU離脱などに、世界経済は大きく揺れていますが、DX、EXの潮流は決して変わらないでしょう。重要なのは、短期的な変化にとらわれることなく中長期視点を持ち柔軟に対応していくことです。
DX、EXを軸にした世界的な潮流をとらえ、サステナブルな未来社会を描くことが必要と考え、TDKは2019年度、サステナビリティビジョンを策定しました。これは、「独自のコアテクノロジーとソリューションの提供により、すべての人々にとって持続可能で幸福な社会を実現する」ことを目指したものです。
サステナビリティビジョンとともに、2018年度からスタートした中期経営計画「Value Creation 2020」において、Commercial Value(成長戦略の実現)とAsset Value(資産価値の向上)に加えて、Social Value(企業の社会的価値の向上)を掲げた意義は大きいものでした。Social Valueは並列の三本目の柱ではなく、むしろ他の二つをけん引していくものです。社会への貢献(Social Value)を通じた成長を果たし(Commercial Value)、利益や資産を効率よく利用する(Asset Value)。そしてそれを活かしてさらに社会に貢献するというサイクルを回していくことが、社会の発展およびTDKの成長を両立させると考えます。
またSocial Value向上のためには、「持続可能な開発目標」(SDGs)への貢献も極めて重要です。SDGsへの積極的な貢献は企業にも求められており、SDGsが示す地球規模の社会課題への挑戦は、TDKにとっても大きなビジネスチャンスにもなるのです。たとえば、世界にはまだ電化されていないところも多いですが、送電線を整備する代わりにソーラーパネルや風車、蓄電池を導入すれば、自然エネルギー100%の電化が一気に可能になります。

「エンパワーメント&トランスペアレンシー」で
強くてしなやかな組織をつくる

私たちの技術とソリューションを活かせるフィールドは、世界に広がっています。
日本人以外の従業員が9割を超えるTDKは、もともとグローバル人材の豊富さが強みです。それぞれの強みを融合させることで、組織は変化に対してしなやかに、そして強くなります。当社はこれまでさまざまなM&Aを行ってきましたが、新たに加わった企業をTDKの文化に染めるのではなく、お互いによい影響を与え合うことで、TDKグループ全体が新しく変わっていくことを期待します。
同時に企業としてガバナンスは重要なもので、私はこれを、「エンパワーメント&トランスペアレンシー」を大事にすることだと思います。目標や理念を共有する人々を信頼し、彼らのやる気を引き出すこと、お互いに隠しごとをせずステークホルダーへの透明性を確保すること、つまり、中央集権的な考え方はもはや通用せず、自律分散型のレジリエントな組織が強みとなるのです。
TDKグループは、社是・社訓を基本に据えながら、今、この大きな転換期に挑んでいきます。従業員には、「どうすれば社会の役に立てるか」を常に考えてほしいと思います。お客様やお取引先様、地域社会などのステークホルダーにどのような価値が提供できるかを意識し、自分の仕事を外から見つめ直すアウトサイドインの視点を大事にして、TDKグループ全体でサステナブルな未来社会の実現に貢献していきます。

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