TDKの成長戦略新・中期経営方針

TDKは、2016年3月期を初年度とする2018年3月期までの3ヵ年の新・中期経営方針を発表しました。これまでの3ヵ年で得た構造改革の成果を活用しながら、持続的な成長による企業価値のさらなる拡大に向けて積極的な取り組みを進めます。

前中期経営方針(2012年3月期〜2015年3月期)の振り返り

新中計に先立つ2012年、外部環境の変化にも対応できる強固な企業体質への転換を図るべく、
当社グループは収益力改善に向けた本格的な構造改革を実施しました。

2016年3月期〜2018年3月期

新・中期経営方針

当社グループは、「グループの連携を進化させ、さらなる成長を実現する」という基本方針のもとに、高い技術力に基づく
「ゼロディフェクト品質(不良品ゼロ)」を追求するとともに、スピード経営による「真のグローバル化」を推進します。

〜2015年3月期 構造改革
の成果

バランスの取れた収益構造の実現

  • インダクティブデバイス、高周波部品、圧電材料部品、
    HDDヘッド、二次電池の重点5事業への注力
  • 受動部品、磁気応用製品、フィルム応用製品の各セグメントで安定収益を実現

当社史上初の売上高1兆円突破

  • 自動車、ICT、産業機器・エネルギー市場の重点3市場向け製品の供給増
  • 2015年3月期の売上高は1兆826億円2014年12月、
    時価総額1兆円突破
2012年3月期〜 構造
改革

事業ポートフォリオ適正化

  • 有機ELディスプレイ事業、LTO*、
    ブルーレイ事業などの
    非中核事業からの撤退
  • 他事業及び製品毎の見直し

*Linear Tape-Open。コンピュータ用の
磁気テープ技術を指す。

グループ全体の
経営効率の向上

  • 国内外拠点の統廃合促進
  • 遊休資産の売却
  • 人材・拠点の最適化
  • 組織・ビジネスプロセスの簡素化

成長分野・中核事業に
経営資源を集中

  • 磁性・ヘッド技術を活かした
    薄膜部品の提供
  • コア技術である材料技術と
    プロセス技術を強化し、
    極小・高機能受動部品の開発
2012年3月期以前 背景

自然災害の影響

  • 東日本大震災、タイの洪水による
    部品サプライチェーンの寸断

経済環境

  • 欧州の債務問題を端に発する
    景気後退や為替の変動

TDKが抱えた構造的な課題

  • セラミックコンデンサ事業における
    スマートフォン需要拡大に対する
    対応の遅れ
  • 高周波モジュール事業における
    主要顧客の競争力低下
  • HDD用磁気ヘッドを中心とする
    磁気応用製品事業に偏重した
    利益構造

Point 1 重点5事業 + 新規事業に注力

新・中期経営方針においても、自動車、ICT、産業機器・エネルギーの重点3市場に対して柱事業として位置付けた重点5事業の成長戦略を推進します。加えて、新中計においては新規事業にも注力します。

自動車向け売上高比率を3割へ

自動車の電装化の浸透に伴い、コンデンサ、インダクタといった既存製品のみならず、磁気センサ、車載用充電器などのカスタム製品が拡大すると見ています。また、非接触給電の市場創出なども予想されることから、さらなる拡大が期待できます。このように部品展開を図ることにより自動車市場向けの売上高比率を、現状の17%から2018年3月期に30%まで引き上げることを目指します。

2015年3月期 2015年3月期
2015年3月期
2018年3月期 2018年3月期
2018年3月期
Point 1 重点5事業 + 新規事業に注力 Point 1 重点5事業 + 新規事業に注力

Point 2 成長分野における新規事業

中長期的な視座のもとでは、重点5事業だけでなく新規事業の創出も非常に重要となります。当社は、築き上げた戦略的なグローバルR&D体制のもと、当社グループが保有する豊富な技術開発資産を活用します。中でも、TDKがHDDヘッドで蓄積した薄膜技術の資産を活用し、薄膜部品、磁気センサ、SESUB、エネルギーユニットなどの新規事業で、2018年3月期に売上1,000億円以上、売上高比率も全体の8%を目指します。

新規事業の比率目標
新規事業の比率目標 新規事業の比率目標
新規事業 新規事業
薄膜部品

薄膜技術及び受動部品事業を通じて培った
「材料技術」を融合、新製品の販売を拡大

  • 薄膜パワーインダクタ 薄膜パワーインダクタ
    薄膜パワーインダクタ
  • 基板内蔵用薄膜キャパシタ(TFCP) 基板内蔵用薄膜キャパシタ(TFCP)
    基板内蔵用薄膜
    キャパシタ(TFCP)
ウェアラブル・ヘルスケア

IC内蔵基板SESUB技術、小型モジュール技術
を活用したバッテリなどの拡販

  • IC内蔵基板SESUB IC内蔵基板SESUB
    IC内蔵基板SESUB
  • ワイアレス給電用コイルユニット ワイアレス給電用コイルユニット
    ワイアレス給電用
    コイルユニット
自動車・産業機器向けセンサ

高度なセンシング技術、TMR/GMR
角度センサ、気圧センサなど

  • TMR角度センサ TMR角度センサ
    TMR角度センサ
  • MEMS圧力センサダイ MEMS圧力センサダイ
    MEMS圧力センサダイ
自動車・産業機器向け
エネルギーユニット

再生可能エネルギー向け高効率双方向DC-DCコンバータや産業機器向け非接触給電システムなど

  • 非接触給電送受電コイルユニット 非接触給電送受電コイルユニット
    非接触給電送受電
    コイルユニット
  • 双方向DC-DCコンバータ 双方向DC-DCコンバータ
    双方向DC-DCコンバータ

Point 3 モノづくり改革 — 高い技術力に基づくゼロディフェクト品質の追求 —

TDKでは、「インダストリ4.0」の考え方をベースにゼロディフェクト品質(不良品ゼロ)を追求していきます。「インダストリ4.0」とは、生産工程のデジタル化・自動化・バーチャル化のレベルを現在よりも大幅に高める、現在ドイツ政府が進めるモノづくり改革の総称です。TDKでは、センサによる監視や、生産工程のリアルタイムコントロールなどによる「インダストリ4.0」と、製品の源流管理を通じた品質のバラつき改善などによるゼロディフェクトの追求を組み合わせたTDK独自のモノづくり改革を進めていきます。

2016年には、秋田新工場への導入を予定しています。その後、順次世界の拠点・工場へ展開し、どこの国で生産しても同じ品質を保証する「ロケーションフリー」の確立を目指します。

Point 3 モノづくり改革 — 高い技術力に基づくゼロディフェクト品質の追求 — Point 3 モノづくり改革 — 高い技術力に基づくゼロディフェクト品質の追求 —

Point 4 成長投資と中期経営目標の達成

既存事業の生産能力増強、製造プロセスの合理化、新製品、新規事業への投資、M&Aを含めた投資を積極的に行っていきます。秋田地区の新工場建設を含めた、中計期間3年間の総設備投資額は、3,500~4,000億円を計画しています。

2016年3月期は、1,300億円を計画しています。研究開発投資については、中計期間3年間で約2,300億円、2016年3月期は、770億円を計画しています。

Point 4 成長投資と中期経営目標の達成 Point 4 成長投資と中期経営目標の達成

秋田新工場からはじまる「ロケーションフリー」

秋田新工場からはじまる「ロケーションフリー」

中期経営目標

当社は、重点5事業の拡大、新規事業の拡大、モノづくり改革、成長投資などにより成長を実現していきます。株主還元は、EPS(1株当たり当期純利益)の成長を通じ、安定的な配当の増加を目指すとともに、配当性向は今後30%を目標に設定します。

2018年3月期は、営業利益率10%以上、ROE10%以上を目標として事業を進めていきます。

中期経営目標 中期経営目標

PDFではTDKの成長戦略の全文がご覧いただけます。

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