セグメント別事業戦略

セグメント別売上高 (2016年3月期)

セグメント別売上高 セグメント別売上高

* 組織変更により2016年3月期期首から、インダクティブデバイス、その他受動部品、その他磁気応用製品のそれぞれ一部製品を報告セグメントに属さない「その他」に区分変更しています。これに伴い、2015年3月期の数値についても変更後の区分にあわせて組み替えています。

TDKを取り巻く事業環境 TDKを取り巻く事業環境

受動部品

受動部品事業は売上高の半分を占めるTDKの「主力」となるセグメントで、セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ及びフィルムコンデンサから構成されるコンデンサ事業、コイルなどのインダクティブデバイス事業のほか、高周波部品、圧電材料部品・回路保護部品及びセンサを扱うその他受動部品事業で構成されます。モバイル機器の高機能化、多機能化、また自動車の電装化のさらなる進展は受動部品の需要拡大が継続することを意味しており、今後も高い成長が見込まれます。

受動部品 受動部品

中長期的な成長戦略

受動部品セグメントは、重点市場である自動車分野、ICT分野、産業機器・エネルギー分野を通じて、IoT市場における事業機会獲得を目指しています。

自動車市場においては、燃費、安全性、快適性、接続性などメーカーが求める基準はますます高まっています。当社は、素材技術、プロセス技術、評価シミュレーション技術、パッケージング技術までトータルでお客様のニーズに対応します。また、ICT市場では情報量の増大に伴う大容量高速通信の到来に伴い、周波帯域の高周波化や高機能化、多機能化が求められています。当社は、従来多く使用されていたSAWフィルタだけでなく、高周波帯に適したBAWフィルタまで幅広い領域をカバーしていることが特徴です。スマートフォン向けの薄膜コモンモードフィルタをはじめとした当社の強みを活かした製品も今後拡大させる見通しです。産業機器・エネルギー向けでも非接触給電向けの各種電子部品など、新しいマーケットに向けた戦略製品の開発を進めています。

2017年3月期の見通し

2017年3月期の売上高は3〜6%の増加を見込んでいます。インダクティブデバイスについては、ICT市場向けや自動車市場向けの薄膜製品と積層製品のシェアが拡大すると見ています。高周波部品は小型で高特性のディスクリート品やモジュール品の販売拡大を計画しています。圧電材料部品については、中国におけるスマートフォン向け、手振れ防止のカメラモジュール用アクチュエータOISのビジネスが拡大すると見込まれ、さらなる販売増を計画しています。

磁気応用製品

磁気応用製品事業は、高いシェアを誇るHDD用磁気ヘッドを有するセグメントです。HDD用磁気ヘッドとHDDサスペンションから構成される記録デバイス事業、電源及びマグネットを扱うその他磁気応用製品事業から構成されます。記録媒体に情報の書き込み・読み取りを行うHDD用磁気ヘッドは、ナノレベルの薄膜プロセス技術を利用することで驚異的な記憶容量アップを実現しました。また、フェライトやトランス技術を活かした高効率電源、高性能マグネットは、省エネ・省資源にも大きく貢献しています。

磁気応用製品 磁気応用製品

中長期的な成長戦略

HDD市場規模はパソコンの需要減、SSDへの置き換えなどにより今後は減少が続くと予想され、厳しい事業環境を強いられることが見込まれます。一方で、ニアライン、外付け、監視カメラ向けHDDの需要は堅調に推移すると見ています。パソコン向けのHDD用磁気ヘッド需要は継続して縮小が予想されますが、ニアライン向けHDD用磁気ヘッドを中心にHDD1台当たりの搭載本数が増加する見込みです。当社は、生産規模の適正化及び先端技術力による製品・サービスの提供を継続していきます。

マグネット事業も厳しい環境にありますが、継続して新たな技術開発に取り組んでいます。高性能希土類磁石や次世代フェライト磁石の製品化、ハイブリッド自動車や電気自動車用製品の開発など、マーケットをリードする製品の開発により収益性の改善を目指します。

電源事業に関しては、産業機器向け需要の増大が予測されます。今後も高効率な電源の開発を進め、産業機器全体の省エネルギーに貢献していきます。

2017年3月期の見通し

2017年3月期は磁気センサ事業が自動車市場向けに拡大するとともに、2016年3月期に買収したミクロナス社の事業が業績に寄与する見込みです。一方、HDDの市場出荷台数は、2016年3月期の4.44億台に対し、2017年3月期は4億台に減少すると見ており、HDD用磁気ヘッドの売上は減少する見込みです。以上の結果、売上高は、2016年3月期比で、マイナス11〜14%を見込んでいます。

フィルム応用製品

フィルム応用製品事業は、スマートフォン、タブレット端末及びノートパソコンなどICT機器向けを中心とした二次電池を扱うエナジーデバイスなどで構成されます。

フィルム応用製品 フィルム応用製品

中長期的な成長戦略

フィルム応用製品はTDKの子会社である香港のAmperex Technology Limitedが中核となりビジネスを展開しています。ICT向けのエナジーデバイスは、モバイル機器の薄型化により、リチウムポリマー電池の採用が引き続き増加すると見込んでおり、入れ替え需要による顧客ポートフォリオの拡大により、市場シェアをさらに伸ばしていく計画です。二次電池の増産のため、香港子会社の生産拠点にラインを増設するほか、生産能力の拡大、能力増強に向けた投資を積極化します。

また、電池は受動部品などとは異なり、製品単体で完結したものでもあるため、技術だけでなくデザインやパッケージング技術も求められることが特徴です。当社では、パッケージング技術の強化を図るべく、2012年には、中国のNavitasys Technology Ltd.を買収し、リチウムポリマー電池のパッケージング事業を強化しています。新素材開発、製造技術、デザイン開発に至るまで研究活動を強化し、顧客に向けてトータルなソリューションを展開しています。

また、ドローン、AGV、ロボットなどの産業機器向け、さらに長期的には自動車向けなど、これまでのモバイル機器向けだけでなくこうした需要を確実に取り込んでいくことで、さらなる成長を実現していきます。

2017年3月期の見通し

フィルム応用製品の売上高は、2016年3月期比で12〜15%の増加を見込んでいます。モバイル機器の薄型化により、リチウムポリマー電池需要が、従来の北米主要顧客向けに加えて、中国や韓国向けにも拡大する見込みです。また、ドローンなど新規アプリケーション需要も拡大が予想されます。また、顧客ポートフォリオの拡大により顧客構成がバランス化し、事業の安定性がさらに強化される見込みです。

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