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24時間眠らない物流センターを支える、物流ロボットの実力
公開日: 2020年3月19日
最終更新日: 2020年7月28日

24時間眠らない物流センターを支える、物流ロボットの実力

世界のEC(Eコマース)市場が成長を続けています。新型コロナウイルス感染症による外出制限なども影響し、ネット通販サイトの利用者は拡大。物流量は大幅に増加しています。大量の荷物を処理する物流センターでは、IoTやAIを含めたロボティクスの活用による自動化・省人化が進み、AGV(Automated Guided Vehicle/無人搬送車)が大活躍しています。

AGVのさらなる活用に向けた、物流センターや工場における技術課題

24時間いつでも商品を注文できるECサイト。そこに利用される巨大な物流センターは、迅速な作業が求められ、作業者の負担が重くなるという課題を抱えています。加えて、商品取扱量はますます増えていくと予想されているため、世界中の物流センターでは、ロボティクスの活用による自動化・省人化が進められています。特に人手不足が顕著な日本においては、2030年に物流分野で完全無人化を目指すことを、日本政府が表明しているほどです。

業務・サービスロボットの世界市場規模

業務・サービスロボットの世界市場規模

出典:富士経済『2018ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望』

業務・サービスロボットは深刻化する人手不足や人件費の高騰などによるロボットの役割の広がりを背景に市場拡大が続いています。中でも、物流・搬送用ロボットは、大きなシェアを占めています。

そこで、物流拠点における搬送や工場の生産ラインなどで活用が進められているのが、AGVです。物流や工場のスマート化に不可欠な存在として注目を集めており、人間が運転操作を行わなくても、設定したルートに沿って自動走行ができる電動車です。近年では、センサやソフトウェアにより、障害物を避けて自動走行するモデルまで登場しており、ロボットという存在に位置付けられています。

しかし、AGVの本格普及にはさまざまな課題があり、そのひとつとして“充電”が挙げられます。物流拠点や工場内でAGVが増えれば、それだけ走るルートが増えることになり、運行管理が複雑化します。そのような状況の中、充電作業は人手によるバッテリ交換が必要で、人的ミスが発生する可能性が高くなります。また、ケーブルによる接触式手動充電の場合、スパーク(火花)発生の恐れもあり、場所によっては重大な事故につながる恐れもあります。その解決策として、ワイヤレス給電の導入が進められています。

AGVの作業効率を向上させる、ちょこちょこ充電ソリューション

ワイヤレス給電導入の大きなメリットは、バッテリ交換作業が不要になることや、スパーク発生の恐れがないといったことに加えて、 “ちょこちょこ充電”が可能になることです。ちょこちょこ充電とは、物流拠点や工場において一つの工程であった“充電”を“作業”と共に行うもので、AGVのバッテリの長寿命化やトータルの作業時間の拡大につながります。その中でも、TDKがAGV向けに開発した1kWクラスのワイヤレス給電システムは、磁界共鳴方式(※1)を採用して、コイルのズレの許容差は±30mm、給電可能なコイル間の距離は20~40mmと広い給電可能範囲を実現。コイルの位置ズレがあっても対応ができるため、ちょこちょこ充電に最適です。

さらに、コイルユニットは送電側、受電側のどちらもIP65(※2)準拠の防塵・防滴設計がされており、屋外や過酷な環境下の工場内でも利用できます。また、CVCC(定電圧定電流※3)制御によりバッテリへの直接充電が可能で、加えて、通信制御により電圧・電流を自由に設定できるため、様々な環境下で使用できるのもメリットです。

AGVの1日の作業プロセスの比較/従来の充電と、ちょこちょこ充電

AGVの1日の作業プロセスの比較/従来の充電と、ちょこちょこ充電
ちょこちょこ充電は、従来、AGVにおける一つの工程であった“充電”を“作業”と共に行うことができ、AGVのバッテリの長寿命化やトータルの作業時間の拡大につながります。

AGV向けワイヤレス給電は磁界共鳴方式を採用していますが、TDKは、これ以外にも、ウェアラブル機器やモバイル機器に使用される電磁誘導方式(※4)や、EV/PHEV向けの磁界共鳴方式を開発しており、幅広いワイヤレス給電を提供しています。この豊富なラインナップを実現した背景には、TDKの創業の原点であるフェライト技術(※5)の活用が挙げられます。ワイヤレス給電の伝送効率には、送電/受電コイルのコア材となるフェライトの特性が大きく関わるためです。TDKは、コアテクノロジーであるフェライトをはじめとする磁性技術を活かして、多種多様なワイヤレス給電のニーズにお応えします。

TDKが提供するワイヤレス給電

TDKが提供するワイヤレス給電
TDKは、スマートフォンをはじめとしたモバイル機器向けと、産業機器用の中容量タイプを製品化。さらに、EV/PHEV用の大容量タイプも開発を進めています。

ワイヤレス給電システム「WPX1000」

ワイヤレス給電システム「WPX1000

AGV向けワイヤレス給電システム「WPX1000」は、TDKラムダがAirTLansTM(エアトランス)というブランド名で展開しています。詳細は、プロダクトセンターをご確認ください。

用語解説

  1. 磁界共鳴方式:送電側と受電側にて共振回路を形成、かつ共振周波数を一致させて電力伝送する方式。
  2. IP65:日本工業規格(JIS)による防水・防塵性能を表わす等級。
  3. CVCC(定電圧定電流)制御:あらかじめ設定した電圧値・電流値の範囲内で、負荷状態に応じて自動的に定電圧(CV)モードあるいは定電流(CC)モードで動作する制御。
  4. 電磁誘導方式:送電コイルが発生する磁界を受電コイルが受け取ることで、非接触で電力伝送する方式。
  5. フェライト:金属酸化物をセラミックとして焼結した磁性体のこと。TDKはフェライトの工業化を目的として1935年に創業した。
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