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多彩な振動でこれまでにない操作感覚を可能にする、ハプティクスソリューション
公開日: 2020年3月31日

多彩な振動でこれまでにない操作感覚を可能にする、ハプティクスソリューション

振動を活用して情報を伝達する、ハプティクス技術が注目されており、ディスプレイのタッチパネルを中心に採用が進んでいます。私たちの身近な機器ですと、スマートフォンにおけるタッチパネルの通知や着信のバイブレーション、パネル内のボタンにふれると生じる“クリック感”などが、多くの場合、ハプティクス技術を採用しています。目に頼る必要がない振動によるコミュニケーションは、スマートフォン以外でも多種多様な機器で続々と採用されており、これまでにない操作感覚をユーザーにもたらしてくれます。

また、視覚障害のある方にとって有用な機能になります。ハプティクスは、用途によってきめ細やかな振動が必要とされており、それを制御するアクチュエータと言われる駆動装置が重要な役割を果たします。その中でも、ピエゾアクチュエータと言われる方式が注目を集めており、多彩なラインナップが求められています。

タッチパネル操作に対する、振動フィードバックの技術課題

ハプティクスは、別名「触覚フィードバック」と言われ、モバイル製品、家電製品、車載製品、ATM、産業機器など様々な分野で技術利用が広がっています。

特に技術応用が進んでいるのは、ディスプレイ上のタッチパネルです。例えば、最新のスマートフォンやタブレットのタッチパネル上にあるボタンアイコンは、押した感触の強さによって振動フィードバックが変わります。一方、車載ディスプレイでは、運転中に画面を見ることなく、振動フィードバックによって手探りでタッチパネルが操作でき、安全運転に非常に有効的な機能だと注目されています。

車載用途におけるハプティクスデバイスの市場予測

車載用途におけるハプティクスデバイスの市場予測

出典:富士キメラ総研『車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2019 上巻』

ディスプレイを中心に車載用途でハプティクスデバイスが増えていくことが見込まれています。

こうした多彩な振動フィードバックに不可欠なのが、振動バターンを制御するアクチュエータの高性能化と多様化です。具体的には、高い応答性や、振動の強弱や微妙な振幅を柔軟に制御できることが求められます。さらに、多種多様な用途に適した振動を実現するため、各アプリケーションに適した技術加工も要求されます。また、小型・薄型化もアクチュエータに求められる重要な要件です。

そこで、次世代ハプティクスのアクチュエータとして注目を集めているのが、圧電素子(ピエゾ素子※1)を利用したピエゾアクチュエータです。ピエゾアクチュエータは、小型で応答速度が極めて短く、柔軟な振幅性を持ち、指がタッチパネルに触れてすぐに振動を与えることが可能なためです。また従来、ハプティクスの振動として主に使用されていた、偏心モータ(※2)とリニア・バイブレータ(※3)は、大型で消費電力が大きく、応答速度が遅いという課題があります。TDKはハプティクスに特化したピエゾアクチュエータラインナップを揃えており、2種類のシリーズで展開しています。

人間の指における全範囲の触感覚をカバーする、ピエゾアクチュエータソリューション

ひとつ目は、世界屈指の発生力(※4)を持つピエゾアクチュエータで、スマートフォンやタブレットのメカニカルボタンの置き換えまでを可能にします。これによって、例えばスマートフォンのゲームでは、さまざまなキャラクターの動き(攻撃、命中、レベルを与える等)を振動で表現でき、これまでにない新たな操作感覚を味わうこともできます。また、車載用ディスプレイはスマートフォンに比べて重量があるため、振動を起こすには、これまで多数のアクチュエータが必要でしたが、本ピエゾアクチュエータは、最小個数で振動を起こすことが可能になりました。そのため、軽量のモバイル機器から重量のある産業機器/車載ディスプレイまで幅広いアプリケーションにおいて、多彩な用途で活躍します。この製品は「PowerHap™」というシリーズです。

PowerHapの使用イメージ/軽量のモバイル機器

PowerHapの使用イメージ/軽量のモバイル機器
PowerHapは、スマートフォンやタブレットのメカニカルボタンの置き換えを可能にします。

PowerHapの使用イメージ/重量のある車載ディスプレイ

PowerHapの使用イメージ/重量のある車載ディスプレイ
車載ディスプレイは重量があるため、振動を起こすには、これまで多数のアクチュエータが必要でした。PowerHapは、発生力の強さに加えて揺れの方向を縦から横に変えることで、最小個数で振動を起こすことが可能になりました。

ふたつ目は、約0.35mmという世界最薄クラスの厚みを実現した、ピエゾアクチュエータです。低電圧駆動で瞬時に反応するため、スマートフォンやタブレットなどのディスプレイ、カーナビ、タッチパッド、ゲームコントローラなど、特に薄型・低電力化が求められるタッチパネル用途に抜群の力を発揮します。さらに、振幅の大きさ、間隔を自由に変化させて多彩な振動パターンを表現できるため、タッチ・スクリーン上の「ザラザラ感」や「クリック感」など思い通りの触感を表現できます。この製品は「PiezoHapt ™」というシリーズです。

PiezoHaptの使用イメージ/スマートフォン

PiezoHaptの使用イメージ/スマートフォン
スマートフォンのタッチパネルに使用されている、PiezoHapt。タッチ・スクリーン上の「ザラザラ感」や「クリック感」といった触感を表現できます。

PiezoHaptの使用イメージ/車載用途

PiezoHaptの使用イメージ/車載用途
平面上のセンサを指でなぞることによりマウスと同等の働きをする、タッチパッド。車載用途ではすでにギア付近で設置されており、カーオーディオやカーナビなどの操作を行います。指がふれると、タッチパッドが振動します。これによって運転手は視線をそらさずに、しっかりと運転を行うことができます。

TDKは、PowerHapとPiezoHaptという2種類のピエゾアクチュエータによって人間の指における全範囲の触感覚をカバーし、Human-Machine-Interfaces(HMI)の感覚体験を向上させる、ハプティクスソリューションを提供します。

ピエゾアクチュエータ「PowerHap™」「PiezoHapt™」

ピエゾアクチュエータ「PowerHap™」「PiezoHapt™」

TDKのハプティクス向けピエゾアクチュエータ製品は、 幅広いアプリケーションに対応できる、PowerHapとPiezoHaptから豊富なラインナップを提供しています。詳しくはPowerHapPiezoHaptそれぞれのプロダクトセンターをご覧ください。

用語解説

  1. 圧電素子(ピエゾ素子):水晶や特定の種類のセラミックなどに圧力を加えることで生じるひずみに応じて、電圧が発生する現象を圧電効果という。圧電素子(ピエゾ素子)とは、その圧電効果を利用して電気を取り出したり、逆に電圧をかけることで振動を取り出す電子部品のことを指す。
  2. 偏心モータ:形状に偏りがある重りをモータの軸に取り付け、それを回転させることで振動を作り出すモータのこと。
  3. リニア・バイブレータ:コイルに電流を流すことで電磁力を発生させ、これと磁石との反発力を使ってコイル自体を上下に振動させるバイブレータ。
  4. 発生力:ピエゾアクチュエータが発生しうる最大の力。

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