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【CEATEC 2020】 「タイヤで感じる」――次世代自動車の快適性と安全性が進化する
公開日: 2020年10月19日

【CEATEC 2020】 「タイヤで感じる」――次世代自動車の快適性と安全性が進化する

今回の記事では、「CEATEC 2020 ONLINE」に出展するTDKの画期的なセンシングソリューション「InWheelSense™」をご紹介します。 EVや自動運転車など、電子化が進む自動車において、車体の状態や運転操作の検知などのために各種センサは欠かせないものとなっています。TDKは、これまで困難だったタイヤホイールでのバッテリーレスセンシングを可能にするデバイスを開発。次世代の自動運転車の安全性と快適性の向上に貢献します。

自動車の性能向上になくてはならないセンサの役割

自動車において様々なデータを検知するセンサは、決して欠かすことのできない電子部品のひとつです。パワートレインからステアリング、ブレーキ、ナビゲーション、ネットワークなど、それぞれの機能を支えるために様々なセンサが搭載され、安全・快適な運転を支えるとともに、燃費向上や消費電力の削減にも貢献しています。

現在の自動車に搭載されるセンサの数は一台あたり50個を超えると言われています。今後、自動運転車の制御やADAS(先進運転支援システム)(※1)のさらなる性能向上のため、車体の状態や周囲の状況、ドライバーの運転操作を的確に検知するセンサのニーズはますます高まっています。

自動車に搭載されているセンサの種類

自動車に搭載されているセンサの種類
圧力センサ、温度センサ、磁気センサ、角度センサ、モーションセンサなど、自動車のあらゆる部分にセンサが搭載されています。

タイヤホイールのセンシングによりリアルタイムで走行状態を感知

センサはいまや車体のあらゆる部分に設置されるようになりましたが、可動部品であるタイヤにおいては、電力供給の問題からセンサの設置が困難とされ、バッテリで駆動し空気圧や温度を検知するタイヤ空気圧監視システム(TPMS)(※2)などをのぞいて実用化が進んでいませんでした。しかし、自動車のパーツの中でも直接路面に触れるタイヤは、4輪それぞれの動きや路面から受ける力などを正確に検知できれば、安全性や快適性を大きく向上できる可能性があります。電力供給とタイヤセンシングという課題に取り組むことで誕生したのが「InWheelSense™(インホイールセンス)」です。

InWheelSenseは、EHモジュール(エナジーハーベストモジュール)と呼ばれるピエゾ環境発電デバイスを活用した、TDK独自のセンシングソリューションです。圧力を加えることで電圧が発生するピエゾ素子(※3)の圧電効果(※4)を応用し、タイヤが回転するたびにデバイスに加わる車体の荷重を利用して発電する、独自の発電方式を採用しました。これにより、電力供給が困難なタイヤ上でバッテリーレスでのセンシングを実現。さらに、速度変化や車体の旋回、タイヤのスリップなど、車両の状況変化に応じてデバイスの起電力も変化するため、走行状態をリアルタイムでセンシングすることも可能になりました。

EHモジュールと取り付けイメージ

EHモジュールと取り付けイメージ
EHモジュール(エナジーハーベストモジュール)は、外形寸法125×28×19mm 重量25gの中にピエゾ素子による発電ユニットを搭載。コンパクトなサイズで既存のタイヤとホイールの境界部に取り付けられます。

起電力の変化による車体状況の検知

起電力の変化による車体状況の検知
起電力の変化をモニタリングすることで、速度の変化、旋回などの運転状況を検知できます。

「タイヤ×センサ」が、自動運転車やADASの可能性を大きく開く

EHモジュールはタイヤが回転するたびに発電を行い、車両が105km/hで直進走行時、平均連続出力1mWの発電が可能です。これは低消費電力のマイクロコントローラによるセンシングと無線送信を行うのに十分な発電量です。タイヤに複数のEHモジュールを設置すれば、より多くの電力を発電でき、温度センサや空気圧センサ、加速度センサなど複数のセンサに給電したり、無線通信によって車体にデータを送信したりと、より詳細なデータのモニタリングが可能になります。TDKでは、既存のホイールに簡単に取り付けられ、EHモジュールの評価を容易に行うための「InWheelSense評価キット」をご用意しています。

InWheelSenseによるセンシングは、今後、自動運転車の実現に必要な車両の状態や路面状態の検知、運転状況の検知をはじめ、タイヤメンテナンスサービスへの活用、タイヤやホイールの動的特性の評価など、様々な用途への活用が期待できます。TDKは、タイヤセンシングという新しいソリューションで、次世代の自動車の進化に貢献していきます。

「InWheelSense評価キット」

「InWheelSense評価キット」
既存のホイールに取り付けられ、ワイヤレス通信によるデータ収集と EHモジュールの発電・センシング性能評価を行える「InWheelSense評価キット」をご提供しています。
CEATEC 2020 ONLINE
本製品は、2020年10月20日~23日まで開催される「CEATEC 2020 ONLINE」に出展されます。TDKは、オンラインでのセミナーの開催や製品デモ映像の紹介を行います。詳細は特設サイトをご覧ください。

本製品「InWheelSense」は、CEATEC AWARD 2020「ニューノーマル時代のデジタルまちづくり部門」グランプリを受賞しました。

用語解説

  1. ADAS(Advanced driver-assistance systems):自動車の安全性を高める先進運転支援システムのこと。
  2. タイヤ空気圧監視システム(TPMS):タイヤホイールに設置されたセンサでタイヤの空気圧や温度を検知し、その情報を無線通信で車体に送信してモニタリングできるシステム。バッテリ駆動のため過酷な温度環境下での安定した動作と信頼性確保が課題とされてきた。
  3. ピエゾ素子:piezoelectric element。水晶や特定のセラミックなどの圧電体に加えられた力を電力に変換する電子部品。圧電素子とも呼ばれる。
  4. 圧電効果:圧電体に圧力を加えることで生じるひずみに応じて電圧が発生する現象のこと。
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