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第166回 梅雨時期の強い味方、ハイブリッド型も登場 〜進化する除湿機〜

方式別メリットとデメリット

 コンプレッサ式とデシカント式、それぞれのメリットとデメリットをあげてみましょう。まず、純粋な除湿能力で比較すると、梅雨時から夏場の高温環境下ではコンプレッサ式が優位で、ヒータを使わないので消費電力の点でも優位と評価できます。特に、リビングなど広い室内全体を除湿することが目的なら、コンプレッサ式を選ぶべきでしょう。デメリットとしては、部品点数が多いためにサイズが大きく、重くなりがちで、価格帯も高めになりがちなこと、コンプレッサの作動音が気になる場合があることなどです。また、冷却器と周辺の空気の温度差を利用する原理上、室温が低下する冬場の除湿能力には期待できません。

 一方のデシカント式は、可動部品が少ないので作動時の静粛性に優れ、構造が比較的簡便なので軽量コンパクトに仕立てやすく、低温環境下でも除湿能力が低下しないので、冬場に起こる窓ガラスや壁の結露にも対応できるといったメリットがあります。デメリットとしては、設置面積あたりの除湿能力ではコンプレッサ式に劣ること、ヒータを使うので消費電力が大きく、かつ室温を上昇させがち(3度〜8度程度と言われます)といった点があげられます。全般的に、梅雨時や冬場に6畳程度までの寝室などの除湿に使う、季節を問わずに室内干しする洗濯物の乾燥を促進させたい、クローゼットなどのカビ対策といった場合は、こちらを選ぶといいでしょう。

 降雪地帯に住む筆者の知人は、「雪が降る日の洗濯物は、デシカント式除湿機を使ってバスルームで室内干しするのがベスト」と言います。入浴中に洗濯機を回しておき、お風呂上りに干すようにすれば、バスルーム全体のカビ防止にもなって一石二鳥、だそうです。

ハイブリッド式除湿機の登場
 ちなみに、現在はもうひとつ「ハイブリッド式」と称する除湿機も販売されています。パナソニックが採用しているもので、一つのボディにコンプレッサ式とデシカント式、両方の機構を備えています。互いの方式が持つデメリットを相殺できるオールマイティな除湿機ですが、機構が複雑な分、大きく、重く、高価になりがちなのがネックと言えます。

 「エアコンの除湿機能を使えば済むのに、わざわざ除湿機を導入する意味は?」と疑問に思うかもしれません。ここで除湿能力と消費電力の比較をしてみましょう。パナソニックの最新エアコンの場合、再熱除湿が可能で「ナノイー」機能を搭載する「Vシリーズ CS-V281C(冷房時おもに10畳用)」の除湿能力は1時間あたり約900cc*1で、消費電力は440W。それに対して、やはり「ナノイー」機能を搭載するハイブリッド式除湿乾燥機「F-YHGX120(50Hz地域で使用の場合、木造11畳、鉄筋23畳まで除湿可能)」は、除湿能力が9.0L/日*2で、消費電力は1時間あたり245Wです。

参考資料
パナソニック WEBカタログページ

 それぞれ異なる条件下の計測値なので、直接比較するのは難しいところですが、大くくりに「除湿機はエアコンの半分程度の除湿能力を、半分程度の消費電力で実現できる」と判断することができます。このことから、短時間に素早く除湿するならエアコンが有利ですが、長時間に渡って湿度を一定レベルに保っておきたいなら、除湿機のほうが消費電力を抑えられ、節電に貢献できるという結論が導き出せます。

 さらに、洗濯物の乾燥については、干し場のすぐ近くに置き、風を直接当てて乾かせる点が除湿機の強みです。デシカント式のコンパクト低機能モデルなら6,000円程度、コンプレッサ式の上級製品でも3万円程度から購入できるので、梅雨時から夏場を快適に、かつ節電しながら乗り切るための投資として、ご検討いただければと思います。

*1:室温24度・湿度60%、室外24度・湿度80%において「パワフル」モードで風量と風向きは「自動」、吹き出し温度24度での値。
*2:「除湿・強」モードで、室温27度・相対湿度60%を維持した場合。



著者プロフィール:松田勇治(マツダユウジ)
1964年東京都出身。青山学院大学法学部卒業。在学中よりフリーランスライター/エディターとして活動。
卒業後、雑誌編集部勤務を経て独立。
現在はMotorFan illustrated誌、日経トレンディネットなどに執筆。
著書/共著書/編集協力書
「手にとるようにWindows用語がわかる本」「手にとるようにパソコン用語がわかる本 2004年版」(かんき出版)
「記録型DVD完全マスター2003」「買う!録る!楽しむ!HDD&DVDレコーダー」「PC自作の鉄則!2005」(日経BP社)
「図解雑学・量子コンピュータ」「最新!自動車エンジン技術がわかる本」(ナツメ社)など


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